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「自分を甘やかす」が下手な人へ

甘やかすのが下手なのは、あなたのせいではない。

甘やかし方を、誰も教えてくれなかった

自分を甘やかすのが下手な人がいる。

正確に言うと、下手というより、やり方を知らないだけだ。

私たちは頑張り方なら山ほど教わってきた。

宿題のやり方、努力の仕方、我慢の仕方。

でも、疲れた自分の労わり方を教わった記憶は、ほとんどないはずだ。

だから甘やかせないのは、能力の欠如ではない。

ただの未習得だと私は思っている。

下手な人ほど、頑張るのは上手い

面白いことに、自分を甘やかすのが下手な人は、たいてい頑張るのが上手い。

締め切りは守る。

人の期待には応える。

弱音は飲み込む。

つまり、自分に厳しくする技術だけが、突出して鍛えられている。

筋肉と同じで、使う場所だけが強くなる。

甘やかす筋肉は、使ってこなかったから細いままなのだ。

「ご褒美がわからない」は危険なサイン

何をしたら自分が喜ぶのか、わからない。

そう感じ始めたら、少し立ち止まってほしい。

自分の欲を後回しにし続けると、欲そのものを感じるセンサーが鈍っていく。

お腹が空いているのに、空いていることに気づかない状態に近い。

これは頑張りすぎた人に、よく起きることだ。

珍しいことではないから、怖がらなくていい。

ただ、センサーを回復させる時間は必要になる。

最初の練習は「小さすぎるくらい」でいい

甘やかしの練習は、拍子抜けするほど小さく始めるのがいい。

コンビニでいつもより少しいいプリンを買う。

帰り道に一駅だけ、好きな道を歩く。

お風呂に入浴剤を入れる。

その程度でいい。

大きなご褒美は、下手なうちは罪悪感が勝ってしまう。

小さければ、罪悪感が発動する前に終わる。

それが続けるコツだ。

「効いているか」を確かめなくていい

甘やかしの効果を、すぐに確かめようとしなくていい。

癒しは成果物ではない。

今日のプリンで人生は変わらないが、自分に優しくした事実は静かに積もっていく。

積もった先で、ふと気づく。

前より、自分を責める声が小さくなっている、と。

それで十分だ。

よくあるつまずきと、その越え方

甘やかしの練習を始めた人が、最初につまずくポイントは決まっている。

「こんなことをして何になるのか」という声が、頭の中で鳴ることだ。

プリン一つで人生は変わらない。

その通りだ。

でも、思い出してほしいのは、あなたを削ってきたものも、一つひとつは小さかったはずだということ。

小さな我慢、小さな無理、小さな後回し。

それが積もって今の疲れになったのなら、回復も小さいものの積み重ねでしか起きない。

大きな一発逆転を探すより、小さな優しさを毎日置くほうが、確実に効く。

今日の小さな一歩

この記事を閉じたら、一つだけやってみてほしいことがある。

「今日、自分のためだけに何か一つ選ぶ」。

飲み物でも、帰り道でも、寝る時間でもいい。

選ぶ基準は「誰かのため」ではなく「自分が心地いいから」。

たった一回の選択だが、これが甘やかしの筋トレの一回目になる。

一回目があれば、二回目は少し楽になる。

下手なままでいい。

始めた人から、少しずつ上手くなっていく。

よくある質問

Q. 甘やかすと、自分に甘い人間になってしまいませんか?

A. ならない。自分に厳しくしてきた年数分の回路は、数回の甘やかしでは消えない。むしろ適度に回復している人のほうが、頑張りどきに力を出せる。心配するべきは甘やかしすぎより、回復しないまま走り続けることのほうだ。

Q. 何から始めるのが一番簡単ですか?

A. 「飲み物を自分の好みで選ぶ」ことをすすめたい。お金も時間もほぼかからず、一日に何度も練習の機会がある。小さな選択を自分の心地よさ基準でできるようになると、大きな選択も少しずつ変わっていく。

Q. 甘やかしてくれる人が周りにいません。

A. まず自分が自分の甘やかし係になればいい。自分への甘やかしが板についてくると、不思議と人にも頼りやすくなる。順番は「自分から」で大丈夫。誰かの登場を待たずに、今日から始められるのがこの方法の良いところだ。

下手なまま、始めていい

上手に休める日を待たなくていい。

下手なまま、今日から始めていい。

甘やかすのが下手なあなたは、それだけ長く、自分以外の誰かのために頑張ってきた人だ。

その頑張りを、今日は少しだけ、自分に向けてみてほしい。

練習すれば、必ず上手くなる。

私はそれを、何度も見てきた。

この文章は、レンという一人の人間が書いている。
ここは、21歳以上の女性のための、単発で完結する癒しの時間を用意している場所だ。くわしくはトップページへ。売り込みはしない。読み物だけでも、ゆっくりしていってほしい。