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お風呂を「ちゃんと」入るという甘やかし

湯船は、家の中にある一番近い保養地だ。

いつからシャワーだけになったのだろう

忙しくなると、最初に削られるのがお風呂の時間だ。

湯船を張るのが面倒で、シャワーで済ませる。

それが毎日になり、季節が変わっても続く。

別に困りはしない。

でも、疲れが抜けにくくなっていることには、案外気づかない。

お風呂をちゃんと入ることは、手間のかかる贅沢ではなく、失われた基本だと私は思う。

湯船が体にしてくれること

湯船に浸かると、体はいくつもの恩恵を受ける。

温熱で血行が良くなり、こわばった筋肉が緩む。

浮力で、体を支え続けていた関節や筋肉が休める。

水圧が、むくんだ足を静かに押し流す。

シャワーでは、この三つはほとんど得られない。

10分の入浴は、それだけで小さな整体のようなものだ。

「ちゃんと入る」の準備は3分でいい

ちゃんと入ると言っても、大げさな準備はいらない。

湯船を洗って、お湯を張る。

その間に着替えとタオルを用意する。

余裕があれば、入浴剤を一つ入れる。

照明を少し落とすと、それらしくなる。

準備は3分ほど。

この3分を「面倒」から「楽しみの支度」に変えられたら、勝ちだ。

湯船の中では、何もしなくていい

湯船に浸かったら、何もしなくていい。

スマホは持ち込まないほうがいい。

目を閉じて、お湯の温かさと、体の重さが消える感覚だけを味わう。

考えごとが浮かんできたら、追いかけずに流す。

ぬるめのお湯に10分から15分。

のぼせない範囲で、ぼんやりする。

それだけで、上がった後の体の軽さが違う。

お風呂が面倒な日の、ハードルの下げ方

湯船がいいとわかっていても、面倒な日はある。

そういう日は、工程を減らす。

入浴剤は入れなくていい。

湯量は少なめでいい。

5分で上がってもいい。

「完璧なお風呂」を目指すと億劫になるから、「とりあえず浸かる」だけを目標にする。

浸かってしまえば、たいてい「もう少し入っていよう」となる。

始めるまでが一番重いのは、お風呂も同じだ。

週に二回の「ちゃんと風呂」から

毎日湯船は無理でも、週に二回なら現実的ではないだろうか。

例えば、疲れが溜まる水曜と、一週間を締める日曜。

その二日だけは、湯船に浸かる日と決めてしまう。

曜日で決めておくと、その日の気分に判断を委ねなくて済む。

残りの日はシャワーで構わない。

メリハリがあるほうが、湯船の日のありがたみも増す。

生活に、小さな温泉日を二つ作るような感覚で。

よくある質問

Q. 湯船に浸かる時間がもったいなく感じます。

A. 10分の入浴で睡眠の質が上がれば、翌日の効率でお釣りが来る。時間を消費しているのではなく、翌日の時間の質を買っていると考えてみてほしい。スマホを見ながらの30分より、湯船の10分のほうが回復は大きい。

Q. 一人暮らしで、お湯がもったいない気がします。

A. 半身浴程度の湯量なら、思っているほどの差ではない。それでも気になるなら、週二回の「ちゃんと風呂」の日だけと決めれば、コストと回復のバランスは十分取れる。自分への設備投資だと思っていい。

Q. お湯に浸かると、考えごとが始まってしまいます。

A. 湯船は思考が浮かびやすい場所でもある。浮かんだら、数を数える・お湯の音に耳を澄ますなど、感覚に注意を戻す。10まで数えてまた浮かんだら、また戻す。この往復自体が、瞑想に近い練習になる。

お風呂上がりまでが、甘やかし

お風呂上がりの時間も、セットで丁寧にしたい。

柔らかいタオルで拭いて、水分を飲む。

好きな香りのクリームを塗る。

そのまま、なるべく早めに布団へ向かう。

体温が下がっていくタイミングで、眠気は自然にやってくる。

湯船からの流れで眠る夜は、睡眠の質が変わる。

今夜は、お湯を張るところから始めてみてほしい。

この文章は、レンという一人の人間が書いている。
ここは、21歳以上の女性のための、単発で完結する癒しの時間を用意している場所だ。くわしくはトップページへ。売り込みはしない。読み物だけでも、ゆっくりしていってほしい。